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読んだ漫画記録 #004 『ひょうたん駒子(手塚治虫)』

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      『ひょうたん駒子(手塚治虫/講談社 手塚治虫文庫全集 全1巻)』 べっぴんさんなのに 豪快に 荒縄で結った髪と時折見せる悲しげな表情が印象的な駒子 【概要】 南極の部族の出である駒子(こまこ)が日本で繰り広げるスラップスティック・ラブコメディ(?)を描く表題作ほか、青年誌掲載作品を中心に収録した短編集 【おすすめポイント】 雑誌掲載ということで意図的に散りばめられた掲載当時1960年代前後の流行・風俗 思わず唸るトンチや風刺、ウィットの効いたショートショート 辛口な短編ばかりでなくとにかく優しい家族愛テーマの「ごめんねママ」等も収録 【感想】 表題作のほか、ウダツの上がらない刑事が殺人事件解決に挑む「週間探偵登場」、動物をテーマにした見開き1ページのショートショート「よろめき動物記」、核家族の他愛無い日常と家族愛を描く"主婦の友"掲載作品「ごめんねママ」、その他SF・社会風刺をテーマにした短編を収録。 古めの作品のため絵も書き込みが少なく、突飛な設定も少なくないがいずれもうまくオチがついて纏まっている。 ショートショート漫画を大量摂取したい方向け。オススメです。

読んだ漫画記録 #003 『いつもポケットにショパン(くらもちふさこ)』

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    『いつもポケットにショパン(くらもちふさこ/集英社文庫全3巻)』 大きめお手々にボサボサ髪がまたよい 麻子ちゃん 【概要】 大物ピアニストを母に持つ思春期真っ只中の主人公・麻子が音楽学校を舞台に、親の確執やら幼馴染からの拒絶やらに巻き込まれつつも精神的に成長していく物語。 【おすすめポイント】 亡き母の思いに苦しめられなかなか素直になれない幼馴染 喜怒哀楽豊かな主人公とその心理描写 父・母・娘…全員不器用で微笑ましい主人公一家 【感想】 くらもちふさこ先生の漫画は初。才能ゆえ・幼さゆえに孤立する主人公だが、紆余曲折経て着実に成長していく様子が快い。感情移入の難しい性格をしている気がするがいつの間にか応援したくなっているのは心理描写の巧みさ故か。ピアノに限らず楽器が弾けたらなぁ・・・と思わせてくれる作品。オススメです。

読んだ漫画記録 #002 『ワン・ゼロ(佐藤史生)』

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  『ワン・ゼロ(佐藤史生/小学館文庫全3巻)』 清楚な結髪だったのが突如イケイケな短髪になるヒロイン。 「テレポート時に髪まで気がいかなかった」そう。そうでしたか… 【概要】 近未来の西新宿─ サイバーパンク(?)な世界観の中、とあるキッカケで"覚醒"してしまった主人公・都祈雄("魔"サイド)とその異母妹・摩由璃("神"サイド)の「魔 vs 神」の戦いを描くSF作品。 【おすすめポイント】 エキゾチックな「宗教」と、その神々の器としての「コンピューター」という異色すぎる組み合わせ 1人の少女もとい人間を辞めて神(ディーバ)として覚醒していくヒロイン・摩由璃と、それを見守ることしかできず罪の意識に苦しむフィアンセ・ヒカルの関係 "魔"として戦う間も「普通の高校生としての生活」を忘れない主人公サイドの可笑しさ 【感想】 佐藤史生先生の漫画は初。「女性作家のSF漫画」というと良くも悪くも感覚論的な内容になりがちな気がするが、この方の漫画は非常に硬派(そして難解)。前述のヒロインイメチェンの合理的説明もしかり、頻出するコンピューター用語もしっかり理解したうえで使用されている感じを受ける。これが少女漫画誌に連載されていたとは… オススメです。

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